リニューアルでSEOを落とさないために大切なのは、「残す情報」「直す情報」「移動するURL」を公開前に決めておくことです。デザインを一新したのに検索流入が減った、という問題は、ページ構成やURLを変えるときの準備不足で起こることがあります。
見た目の改善と検索流入の維持は別の仕事です。この記事では、公開前・公開直後・公開後に確認する項目を順に整理します。リニューアルするかどうか自体を迷っている場合は、「ホームページリニューアルのタイミングと進め方」を先にご覧ください。
チェックリスト:公開前・公開直後・公開後
全体の確認項目です。各項目の考え方は、次の見出しから説明します。
| 時期 | 確認すること |
|---|---|
| 公開前 | 現サイトの全URLの一覧を作った |
| 主要ページのタイトル・H1・本文を保存した | |
| 流入の多い検索語句と、被リンクのあるページを記録した | |
| 旧URLと新URLの対応表を作った | |
| 残す本文と削る装飾を分けた | |
| 公開直後 | テスト環境のnoindexとrobots.txtのブロックを解除した |
| 重要なURLが200で返り、旧URLが対応する新URLへ301で転送される | |
| canonical・内部リンク・サイトマップが新URLを指している | |
| 問い合わせフォームの送信と通知メールを試した | |
| 公開後 | 想定外の404が増えていないかSearch Consoleで確認した |
| 旧サイトの同じ時期と比べて、流入の多かったページから確認した | |
| リダイレクトを維持している(Googleは少なくとも1年程度を推奨) |
公開前に必ず残しておく情報
現サイトの全URL、主要ページのタイトル・H1・本文、流入の多い検索語句、被リンクのあるページ、問い合わせにつながる導線を記録します。Search Consoleとアクセス解析は、旧サイトのデータと比べられる状態にしておきます。
URLの一覧は、サイトマップ、CMS、アクセス解析、Search Consoleなどから集めます。一つの情報源だけでは漏れることがあるため、複数を突き合わせると確実です。
URLを変えるなら対応表を作る
URLを変える必要がないなら、むやみに変更しないことも有効です。変更する場合は、旧URLと新URLを一行ずつ対応させます。
| 旧URL(例) | 新URL(例) | 処理 | 公開後の確認 |
|---|---|---|---|
| /service.html | /services/ | 301 | 転送先が200 |
| /blog/2020-renewal | /lab/renewal/ | 301 | 転送先が200 |
| /news/old-campaign | 対応するページなし | 404のまま | リンク元を修正 |
Googleの資料では、転送には301などの恒久的なサーバー側リダイレクトを推奨しています。また、多数の旧URLをトップページなど無関係な1つのURLにまとめて転送すると、ソフト404として扱われるおそれがあると説明しています。対応するページがないURLまで、すべてトップページへ転送するのは避けましょう。
転送が何段にも連なる状態も避け、最終的な転送先へ直接向けます。
大切な本文をデザインの都合で消さない
見た目をすっきりさせるために、旧サイトにあった具体的なサービス説明やFAQを削ると、読者と検索エンジンの両方が必要とする情報が失われる可能性があります。「削ってよい装飾」と「残すべき検索意図への回答」を分けて判断します。
もう一つ確認したいのが、本文の出し方です。JavaScriptの操作でしか本文やリンクが出てこない作りにすると、検索エンジンから情報を読み取りにくくなることがあります。
技術面で確認すること
公開前に、次の項目を確認します。テスト環境をnoindexにしていて、本番で解除し忘れるミスにも注意してください。
- noindexの残存
- canonicalの参照先(新URLの自己参照になっているか)
- robots.txtのブロック
- XMLサイトマップ(新URLを含み、Search Consoleに送信しているか)
- 内部リンク(旧URLのままになっていないか)
- パンくずと構造化データ
- 画像のalt
- 問い合わせフォームの動作
自社サイトで実際に対応した例
このサイトでも、次の対応をしています。
- 記事のURLを
/lab/記事名/から/lab-article/記事名/に変えたため、旧URLは新URLへ301で転送しています。 - 記事の一覧ページはJavaScriptで記事を表示していて、HTMLに記事へのリンクがありませんでした。サーバー側で一覧を出力する形に変え、ページ送りも実際のURLにしました。
- サイトマップが2系統に分かれていたため、
/sitemap.xmlの1系統にまとめ、robots.txtの宣言もそろえました。
どれも、見た目を変えなくても確認できる項目です。効果の数字はまだ確かめられていないため、ここでは載せていません。
公開直後に確認すること
重要なURLが200で返るか、旧URLが正しく転送されるか、重要なページがインデックスの対象になっているかを確認します。Search Consoleでは、ページのインデックス登録、検索パフォーマンス、サイトマップを見て、急な変化があれば原因を切り分けます。見方は「Googleサーチコンソールの使い方」で解説しています。
公開後30〜90日の改善
検索順位やクリック数は日々変動します。短期間の上下だけで成功か失敗かを決めず、旧サイトの同じ時期と比べ、流入の多かった重要なページから優先して確認しましょう。
問い合わせ導線の改善と、SEOの移行確認は並行して進めるのが理想です。導線の見直しは「ホームページの問い合わせを増やす方法」が参考になります。
制作会社に確認しておきたいこと
完成デザインだけでなく、移行の手順も確認しておくと安心です。
- 旧URLと新URLの対応表を、誰が作りますか
- リダイレクトの設定と確認は、作業範囲に含まれますか
- 公開後の検証は、いつまで、何を見て行いますか
- 旧サイトのデータはいつまで残せますか
費用の目安は「ホームページリニューアルの費用と判断基準」をご覧ください。ツタワルでも、ホームページ制作の中でリニューアルのご相談をお受けしています。
よくある質問
Q. リニューアルすると検索順位は必ず下がりますか?
必ず下がるわけではありません。ただし、URLや本文、内部リンクが大きく変わると、一時的に変動することがあります。だからこそ、変更点を記録し、旧サイトの同じ時期と比べて判断します。
Q. リダイレクトはいつまで残せばいいですか?
Googleの資料では、少なくとも1年程度の維持を推奨しています。旧URLへのリンクが残っている場合は、それより長く残すことも検討します。
Q. ドメインは変えない場合も対応表は必要ですか?
URLが変わるページがあるなら必要です。ドメインが同じでも、パスが変われば別のURLとして扱われます。
確認した公式資料
確認日:2026年11月4日
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